転々し、酩酊

すなわち、世界ではまだ何一つ最終的なことは起こっておらず、世界の、あるいは世界についての最終的な言葉はいまだ語られておらず、世界は開かれていて自由であり、いっさいは未来に控えており、かつまた永遠に未来に控え続けるであろう、と。(『ドストエフスキーの詩学』P.333)

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『劇場版アイカツ!』は恋の物語

きみはいったい、憧れているひとのようになりたいから夢を追いかけてるの? それともそれがやりたいから夢を追いかけてるの? と問うひともいる。前者を悪し様にいうのはいい。それだけをずっと持ち続けているのはよくない。でも、憧れているうちに「オリジ…

小説が書けないとはどういうことなのだろう

解像度をあげることがきっと伝わりやすさをあげることに繋がるわけではない。むしろ言葉ではすべてを語ることができない。語り得ない部分が必ず出てくる。小説とはすべてを書くのではなく、ある部分にピントを合わせ、それを読者に体験してもらう。そして、…

イメージレスポンス型(造語)の小説創作話

photo by gregwake(4523文字) 自分の創作話の打ち明けって、よく「意味ない」とか、「オナニーだ」とか言われるが、本当にそのとおりだ。意味があるのはできあがったものであって、その過程で自分がどんな哲学を持って創作しているのかなんてそんなことは…

なぜ皆は『僕は友達が少ない』の図に違和感を感じないのか/なぜ僕は違和感を感じるのか

(1957文字)『僕は友達が少ない』の見取り図のなにが悪いのか - 転々し、酩酊 『僕は友達が少ない』の図についての僕の考察記事は上記のリンクですが、 どうやらわかりにくいようなので、ざっとまとめる。 まず『僕は友達が少ない10』の例のページを読んで…

カゲプロをほとんど知らないひと(へ)の『カゲロウプロジェクト』批評

目次 前書き 『カゲロウプロジェクト』は一次商品なのか なぜ『カゲロウプロジェクト』がヒットしたのか 「解釈」とは物語を作っていくこと 「解釈」とは労力のいること カゲプロ信者/カゲプロ厨 ニコニコ動画は一次商品を生みだせるか 終わり 前書き まず…

「原作どおり」は原作が悪い

「原作がある映画の場合、観客がある程度、原作をそのまま映像化した映画を期待するのは仕方のない部分があります。でも、フィルムメーカーはそうしたファンの期待に応えるために映画を作るのではありません。いい映画を作ることがフィルムメーカーの責務で…

『Flyable Heart』桜子ルートの感想

桜子ルートは、世界を移動してからの話だけで考えると、病人とのラブストーリーの典型だけど、晶が違う世界で経験した桜子との恋愛が持ち込まれることによって典型じゃなくなっている。 病人モノの典型は、このひとがもしかして死んでしまうかもしれない、そ…

フィクションによる風評被害――『美味しんぼ』鼻血問題

『美味しんぼ』が福島の原発のせいで鼻血がでる、というような(そんなふうに受け取られかねない)描写をしたことがとてつもなく問題になっている。 しかし、このような風刺というのは、ひとびとにこのような問題がある、考えてはいかがか、と提示するために…

創作科で文章を学ぶということ

創作科というものは日本にはまだすくないが、欧米の場合は、デビューしている小説家というのはだいたいクリエイティブ・ライティング出身だ。 イアン・マキューアン、フラナリー・オコナー、ジョン・アーヴィング、レイモンド・カーヴァー、カズオ・イシグロ…

というわけでソネット書いてみたよ

『愛された子だけが愛をうけとることができる夜』 伸び出たレンガから煙 町娘は雪がちらつく星空をみる 子供の急かす声を聞きながらシチューを煮る 酒太りした腹をさすり 池には森の家族が映り 例年のようにひとつの命が散る ある人間の子供は両こぶしを握る…