転々し、酩酊

すなわち、世界ではまだ何一つ最終的なことは起こっておらず、世界の、あるいは世界についての最終的な言葉はいまだ語られておらず、世界は開かれていて自由であり、いっさいは未来に控えており、かつまた永遠に未来に控え続けるであろう、と。(『ドストエフスキーの詩学』P.333)

というわけでソネット書いてみたよ

 

 

『愛された子だけが愛をうけとることができる夜』

 

 

伸び出たレンガから煙

町娘は雪がちらつく星空をみる

子供の急かす声を聞きながらシチューを煮る

酒太りした腹をさすり

 

池には森の家族が映り

例年のようにひとつの命が散る

ある人間の子供は両こぶしを握る

大きな影の人間はみてみぬ振り

 

雪が積もったころ彼がきた

暖炉の暖かさで雪がひたひた

枕元に歪な愛

 

寒空に子供と森の素足の跡

行き倒れているのは鳩

雪のあいだから突き出た枝に愛はない

 

 

 4・4・3・3のソネット

 星空文庫には、韻文詩というカテゴリーがあるのにきちっとした韻文詩が存在していないので僕が書いた。

 説明に、声に出して読んでみてください。と書いたものの、そこまで音が響かないなあ、ということに今読んでみて気づいた。

 脚韻を踏むのはなかなか難しいんじゃないかと思う人もいるけど、実はそうでもない。

 僕がソネットを作るときは、まず一文目を感覚で書く。二文目も感覚で書く。その二文目の脚韻を踏む単語を考えて、思いついたらそれに合うような文章をつける。あとはそれのくり返し。

 文末となる単語が決まるから、おのずと文章を考えるのが簡単になる。これは思いつくまま詩を書くよりも、よっぽど簡単に書けると思う。(そうでもないか)